Thursday, May 30, 2002

看板犬

先日,あるサイト (たくボからもリンク貼らせてもらってます) を覗いてると, 「犬は毎日でかける家人の仕事を何だと思っているのか? いつもゴミ袋を持って出るので, ゴミ捨てが仕事だと思っているかもしれない」 という意味の文章がありました.

なるほどね〜,うんうん,そうかもしれない.
犬って群である家族の行動を彼らなりに理解しようとしているはず. 群のメンバーが毎朝どこかへ消えていくのって釈然としないだろうし, 一緒に連れていってもらえないことを胡散臭く思ってるかもしれない. 本当のところ,どうなんでしょうね?

テレビの 「犬番組」 はいろんな意味で苦手なんですけど, 娘が好きなもので,ついつい一緒に見てしまいます. そこでちょっと感心することもあって,それはいわゆる 「お店の看板犬」 みたいな犬たちです. よくあるのは,小さなお店の中のどこかに陣取り,やってきたお客さんを迎える役. 何に感心するって,彼らがほとんど例外なく 「良い犬」 なところです.

テレビの演出とかこっちの先入観もあるかもしれないけれど,自分の役柄をわきまえ, 不意に訪れた人たちをちゃんと客として迎えてる.
大声でしゃべるレポーターと恐ろしげな機材(カメラなんてありゃどう見たって凶器だよな) を担いだ取材スタッフがドヤドヤ入ってきても,節度を持って穏やかに対応してる.

もともとそんな性格の犬だけが看板犬になった?
それとも,家族の人が寸暇を惜しんで訓練に励んだ?
そうかもしれないけれど,でも,やっぱり違うような気がするんですよね. 自営業の人たちだから,忙しくって犬にかまけている時間なんか無い!ってケースの 方が多いと思います.

それで勝手に想像しちゃったんですけど,あの看板犬たち,家族が働くところを小さい頃から見てきて, 自分で自分のするべきことを見つけ出したんじゃないでしょうか? あの小さい頭で 「なんとか自分もお役に立ちたいもんだ」 なんてイッチョマエに悩んでたりしてね.
そして結局,そーいうのが人間と共生する犬ってもんではないかと思えてきます.

うちの場合,朝には家族が意味ありげに一人ずつ消えていき,その後10時間は何を するでもなく留守番しています. その間ほとんど寝てるみたいだけど,これなんか,犬の気持ちにとって結構キビシイ状況 かもしれないですね. 犬にしろ子供にしろ,家族の働いている姿をなんとなく見るというのも,大事なことではないかと思います.

「りんにもちゃんと役割を持たせたい」 な〜んて不遜なことを思いつつ, あっという間にもう4年も経ってしまいました.はて,どうしたもんやら...