Monday, September 20, 2004

みんな遊べ!

今年の夏,急に身の回りの動物が増えてしまいました.
これまで犬猫小鳥としか暮らしたことが無かった私たちにとっては,大した変化です.

実は羊たちを迎えてまだ一週間という頃,子羊を1頭死なせてしまいました.
前夜まで他の羊と一緒に草を食んでいたのに,朝にはもう息がありませんでした.
背の高い叢の中に小さな身体がコロンと転がっていたそうです.

嘆くひまも無いほどあっけない出来事でした.
解剖しても原因はわからず,たぶん熱中症か肺炎だろうと言われました.
痛みに強く我慢強いと言われる羊ですが,環境の変化と猛暑が重なって最後の体力まで使い切ってしまったのでしょう.

その後もキツイ日照りが続き,残った羊やヤギたちも代わる代わる下痢をして体調を崩しました.
"生きる" ということの重さと軽さをあらためて感じさせられたような.
エントロピー増大の法則に抗って自己複製を繰り返す有機組織体を何処のどなたが作られたかは知りませんが,一人一人は結構大変なんだかんなーと,ついグチの一つもこぼしたくなってしまいます.

もちろん動物たちにはそんな感傷なんか無用でしょう.
相変わらず厳しい日差しの下,草を食み水を飲み,今日も黙々と生きています.


彼らを見ていて一つ気づいたことがあります.
それは, (あたりまえかもしれないけれど) どいつもこいつも "遊ぶ" ということです.
狩猟動物である犬猫だけでなく,羊もニワトリもヤギどんもウサウサも.

ま,遊びと言っても慎ましいものですけどね.
唐突に駆け出したり,無意味にジャンプしたり,仲間にごっつんこしてみたり... でも,あれらは絶対 "遊び" だと思うんです.
何かの機会にフと訪れる生きることの喜びみたいなもんが,彼らの身体をつき動かすんじゃないでしょうか.
淡々と過ぎてくように見える彼らの暮らしの中で,そこだけがキラリと光っているかのような印象を受けます.

あの子羊にも,そんな瞬間(とき)があったのだろうか?