Friday, March 30, 2001

いぬのちから

 2月の初めだったかな,めずらしく平日にポッカリ時間ができたので,夫婦とりんとで,近所の裏山を散策したことがありました.山とは言っても30分で頂上に辿りつける,まあ何ということも無い雑木林で,おまけにここ何年来っちゅうくらいの寒波が来てたときで,人影の消えた寂しい枯葉道をテクテク歩きました.
 りんは...やっぱり大喜びでした.さすがにマキノの雪ほどじゃなかったけれど.
 何度も何度も通り道を往復したり,鳥の気配に耳をそばだてたり,こちらがちょっと隠れたりするとムキになって抗議しに来たり...冬の午後の2時間が,あっという間に過ぎていきました.

 でも,せっかくの平日の空き時間,共働き夫婦には,他にやんなきゃいけないことがいくらでもあったはず.掃除とか洗濯とか買い物とか... こんなことで時間を潰して良かったのかなぁーって,いまだに疑問です.とても静かで,楽しい時間が過ごせたのも確かですけど. 「りんのせい」 なのか 「りんのおかげ」 と言っていいのか,今だにわかりません.

 犬を飼い始めて,自由に旅行できなくなったことは確かです.でも,これまで何とも思わなかったようなところでも,楽しく過ごせるようになりました.犬が側にいて,彼らが楽しそうにしているのを見てるだけで(ホント,たったそれだけのことなんですよね),原っぱだろうが川岸だろうが雑木林だろうが,丸一日ぼーっとしてることも苦ではなくなりました.

 犬が 「自然と人間の通訳」 を演じてくれてるのかもしれませんね.
 そしてこれって簡単なようだけど,実は 「本能を一杯残し」 ながら,なぜか 「人間が好き」 ,その上 「遊ぶことが大好きで喜びを隠せない」 犬という動物だからこそ,初めてできるマジックなのかもしれません.

 そう考えると,今度のことも 「りんのおかげ」 と思ってしまうのでした.
 ま,今回も単なる親ばか話なわけですが...


 りんから一言 → 「わけのわからんことを...ひとっ走りするよ!」